小澤征爾・ウィーンフィルのシューベルト「未完成」の演奏会の録画を観た。例の、指揮台でメータと一緒にワルツを振っていた演奏会のもの。
コントラバスも7本いる大きな編成の豊かな響きで、思いっきりゆっくりした演奏。
カール・ベームが最晩年に日本に来たときのウィーンフィルとのライブと、テンポも響きも驚くくらいそっくり。おそらく画面なしで聴かされたら、晩年のベームのライブと思う人が多いと思う。
かつては、ベートーヴェンでもマーラーでも、スプライトの栓を抜いたときに炭酸がプシュッというような、何とも言えない爽快な音楽をやっていた小澤征爾が本当に大きく変わったが、ウィーンフィルからはいつも変わらない懐かしい響きがする。