クルレンツィスの運命2
クルレンツィスの運命交響曲。先週、トレイラーがないのかと言っていたら、ネット上で、ごく一部だが画像があった。といっても、今度発売予定の録音ではなく、4年前のベルリンの地方テレビの企画の映像。
オケの前で、いかにもベルリンらしい、風変わりなコンテンポラリー・ダンス・パフォーマンスが繰り広げられる。そもそものクルレンツィスの指揮と、立って演奏する彼のオーケストラのバイオリニストたちの動き自体が前衛ダンスのようなので、その延長のようにも見えなくもないが。
演奏自体はこの4分ほどの断片ではよく分からないが、最近のhistorically informed performanceと違って、バスの音がきわめて部厚いこと。チェロやコントラバスの人数がそんなにいるようにも見えないが、バババーンと凄い音を出している。
そのことで、この手のスタイルの演奏が陥りがちな、低音不足の貧血気味の頼りない響きにならずに済んでいる
もっとも、会場自体が正規の音楽ホールというよりは、何やらアングラ劇場みたいなところで、響きも残響が少なく、デッドな感じ。今度出る正規録音は感じがかなり違うかもしれない。