2013-01-01から1年間の記事一覧

大植英次/バイロイト2005年・「トリスタンとイゾルデ」第一幕

大植英次が、東洋人として初めてバイロイトの指揮台に立ったと話題となった2005年バイロイトのトリスタンを聴く。年末恒例のNHK・FMの深夜放送で録音したが、これまでゆっくり聞き返す機会がなかった。もう8年も経ってしまったことにちょっとした…

アバドの音楽作り

アバド自身が音楽作りについて語っているのは割と珍しいのではないかと思うが、これを読んでわかるのは、彼が、自分の解釈やアプローチを楽器の演奏家に押し付けるのではなく、それぞれの演奏家の自主性を引き出して、それの相互作用のぶつかり合いのような…

アバド・シカゴ響のマーラー「復活」

クラウディオ・アバドは、20世紀の最後の四半世紀から現在までで最も優れた指揮者であることにあまり異論もないと思うし、モーツアルト、ベートーベンからブラームス、マーラー、新ウィーン学派に至るまでのドイツ語圏の音楽、ロッシーニやヴェルディのよ…

ウラッハのモーツァルト・クラリネット五重奏曲

ウラッハとウィーンコンチェルトハウス四重奏団のモーツァルトのクラリネット五重奏を初めて聴いたのは、いつの頃だろう。確か、中3か高1の頃、FM放送でかかっているのを聴いたのが初めだったと思う。 当時80年代はまだ、クラシック音楽の評論でともす…

クライバーのリハーサル

去年だったか、NHKBSで「クライバー特集」というのがあった。それを撮り溜めておいたものをみる機会があった。日本でやったバイエルン放送響とのベートーヴェン4・7とか、ニューイヤーコンサートとか、晩年のカナリア島でのブラームス4番とか、いつ…

ショルティ・シカゴのブルックナー8番。

ショルティ・シカゴのブルックナー8番のCDを久々に聴く。1992年発売。まだバブルの余韻が残るその年の今頃、新宿に飲みに行く途中に、小田急デパートのCDショップ(当時、クラシックもなかなか充実していた)で買った。ショルティ・シカゴというブ…

はじめまして

音楽を聴くのが好きで、聴くといろいろなことを感じたり、考えることもあるが、書き留めておかないとすぐに忘れてしまう。何年か振りに同じ音楽を聴いて、同じことを考えたのをふと思い出したりする。我ながら進歩がないことである。忘れてしまうということ…