2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

フルトヴェングラー三昧

「フルトヴェングラー 三昧」という書名がいいと思う。仕事も遊びも「三昧」というくらい夢中にならないと面白くない。 http://blog-ocha-classic.diskunion.net/Entry/2906/?fbclid=IwAR1vutb8rYWXunsgMwYvLiWpMYddpiymHn0SGkx1C86fz2iRxXDPSsADOKQ

ムラヴィンスキー・レニングラードフィル

最近評判のblue-ray audioの実力を試してみたくて、中古CD屋でムラヴィンスキー・レニングラードフィルのチャイコフスキー第5番を入手。 さすがに高音から低音まで抜けが良くてすっきりしているが、いかんせん60年近く前のライブ録音なので、もとの録音自…

Naopingさんのブログ: フルトヴェングラー:スカラ座のワルキューレ

しばらく前にこの録音を聴いていましたが、"弦が泣き狂う"とは、全くうまいことを言うもんだと。 この方のブログ、文章もうまいし、内容も素晴らしいと思う。 ネット時代の恩恵で、いろいろな人の感想を読むのも楽しいもの。 http://naoping.cocolog-nifty.c…

マイスキーとバーンスタイン

賞賛ばかりのバーンスタイン100周年の記事の中で、珍しく本音を語っているところにマイスキーの誠実さを感じる。 複数の人間が共同作業をするときに避けられない権力の問題。 ベートーベンのコンチェルトを共演していたジメルマンあたりも同じような感想を持…

マリナーのモーツァルト

映画「アマデウス」の中で流れるモーツァルトの音楽(いわゆるサントラ)を一手に担っていたマリナーは、ベームやカラヤンみたいな大巨匠ではなかったかもしれないけど、本当に素晴らしいMozartianだったと思う。 この40番など本当に絶品。特に木管が普通…

ファーウェイのAIが完成させた未完成交響曲

ファーウェイのAIが完成させた未完成交響曲。 具体的にどういう手法でやったのか分からないが、何となく、機械学習に与えたサンプルがシューベルト以降の音楽、ワーグナーの初期とかベルリオーズあたりの音楽、さらに言えばハリウッドの映画音楽みたいなもの…

東京の美術展(クリムト)

今年は東京でクリムトに関連した大規模な展覧会が二つも開催された。こんなことは、ロンドンやニューヨークでもなかなかないのではないかと思う。 正直、ムスクの香りのように臆面もないリビドー剥き出しのクリムトが体質的に合う人が、日本人の間でそんなに…

カール・ベームとベルリンフィル

偶然発見した、見ず知らずの方が20年近く前に書かれたブログの記事に驚愕。 他の記事はまだ一切未読だが、カール・ベームとベルリンフィルのモーツァルトの交響曲の録音について、自分自身、この36年間ずっと感じてきたことが、恐ろしく平易で、過不足のな…

今年6月2日の三舩優子さんのコンサート

(今年6月2日の演奏会記録) 三舩優子さんの三十周年記念コンサートに行ってきました。テーマは巡礼。リストの巡礼の年の第一年スイス、第二年イタリアの全曲という超豪華なプログラム。 もちろんこの作曲家ならではの超絶技巧が怒涛の連続ですが、全部聴き…

「影のない女」(第二幕、第三幕)

先週末に引き続いで、「影のない女」の続き。 結局、ホ―フマンスタールのあらすじ・台本は謎が多すぎて、一度見ただけではよく分からないというのが結論。時間をかけて何度も観ると、見えてくるものもあるのかもしれないが。 最後は、一応ハッピーエンドで、…

サバリッシュ・N響のシューマン

NHK-FMで土曜日夜やっているN響ザ・レジェンドは今年の7月頃、サヴァリッシュのシューマン・チクルスをやっていた。録音を聴き直している。 もちろんサヴァリッシュ・N響もよいが、ソリストが更に素晴らしい。ピアノ協奏曲のブロンフマン、チェロ協…

上岡敏之・新日本フィル ブルックナー第九

昨年秋に行われた上岡敏之・新日フィルのブルックナーの第九交響曲の演奏会のライブCDが出ている。 二度行われた演奏会のうち、横浜みなとみらいホールの方には出かけたが、素晴らしく感動的な第三楽章と、どこかピンと来ない第一楽章とで、少し微妙な印象だ…

ベームの耳

R.シュトラウスのオーケストレーションは各パートとも異常に難しい上に、相互に複雑・精緻にinter-connectedになっている。 プロの耳が凄いと思うのは、こういう音楽の斉奏を聴いて、どのパートがおかしいか、パッと指摘できること。 このビデオでは、カール…

「影のない女」(第一幕)

昨日来、仕事関係の文献を読みつつ、集中力が続かなくなったところで、R.シュトラウスのオペラ「影のない女」の録画を観ている。 第一幕の終わりまで来たが、これはなかなか重い作品というか、女性の人権(産む権利、産まない権利)と産まれる側の権利とい…

フルトヴェングラー・ローマ放送響「神々の黄昏」(1953年)

本年2周目の「ニーベルングの指環」(フルトヴェングラー・ローマ放送響)を聴き終えた。 今日は、「神々の黄昏」の第3幕の後半、非業の死を遂げたジークフリートの遺体がギービッヒ家の屋敷に戻ってきた後の場面。 ジークフリートの死をめぐって生じるギ…

フルトヴェングラー・ローマ放送響 「ジークフリート」「神々の黄昏」(1953年)

今日は、フルトヴェングラー・ローマ放送響の「指輪」の続き。「ジークフリート」の3幕の終わりと「神々の黄昏」の序幕と一幕の途中までを聴いた。 「ジークフリート」の第三幕では、ブリュンヒルデは、アンドロギュノス的な女神であり、抱擁に戸惑う乙女で…

フルトヴェングラー・ローマ放送響「ジークフリート」(1953年)

今年2周目の「ニーベルングの指環」(フルトヴェングラー・ローマ放送響)の続き。「ワルキューレ」と経て「ジークフリート」の第二幕の終わりまで来た。 「ジークフリート」は、通常「ワルキューレ」に比べると少し人気が落ちると思うが、どうして、若さと…

フルトヴェングラー・ローマ放送響「ワルキューレ」(1953年)

さっき聴き終えた「ワルキューレ」第一幕(Furtwaengler/RAI)の後半は、ジークムントとジークリンデの有名な愛の二重唱だが、単純に男女が会って「愛」が芽生えたというよりは、それぞれ長くつらい「冬」の時代を経て、とうとう「春」が訪れたというもの。 二…

フルトヴェングラー・ローマ放送響「リング」(1953年)

今日もしつこく「ニーベルングの指輪」。 今度は、1953年のローマ放送のオーケストラと放送用に録音したフルトヴェングラーの二番目の録音。これは、昔、ミュンヘンに住んでいたときに200マルク(1万4000円)くらいで買った。当時としては痛い出費だったが「…

フルトヴェングラー・スカラ座「神々の黄昏」第二幕、第三幕(1950年)

昨日の続きで、「神々の黄昏」の第二幕、第三幕を聴く。1950年のフルトヴェングラー・スカラ座のライブ。 やっぱりフラグスタートの歌唱が凄い。第二幕で、裏切りに激高して復讐を誓う場面は、この長い四部作の中でもとりたてて魅力的でない部分だけど、…

フルトヴェングラー・スカラ座「神々の黄昏」序幕 (1950年)

今日は、昨日の続きで「神々の黄昏」の序幕を聴いている。序幕の中の「夜明けとジークフリートのラインの旅」は、高校時代から特別な愛着を感じ、繰り返し聴いてきた場面である。 特に冒頭の空が微かにピンクに色づき始め、それが次第に力を増して、最後には…

フルトヴェングラー・スカラ座の「ジークフリート」(1950年)

いろいろな用務の間に1950年のフルトヴェングラー・スカラ座の「ジークフリート」を聴いていたが、ブリュンヒルデを歌うフラグスタートが凄かった。特に、第三幕の大詰め、Mir strahlt zur Stunde Siegfriedes Stern-----(今は(神々の栄光でもワルハラの威…

楽劇「ジークフリート」 森の小鳥の声

ワーグナーのオペラ「ジークフリート」。この4時間余りの長い長い劇の中でも、一番好きなセリフは第二幕の終わりのこれ: <森の小鳥の声> つらい時でも朗らかに、ぼくが歌うは愛の歌・・・ 心をふさぐ嘆きから、ぼくが紡ぐは歓びの歌・・・ ただ憧れる者…

フルトヴェングラー・スカラ座の「ワルキューレ」

今日はフルトヴェングラー・ミラノスカラ座の録音で、「ワルキューレ」の第三幕を聴いた。 この楽劇を実演でよく観ていた二十代の独身の頃は、明らかにジークムントとジークリンデという若いペアに感情移入があって、二人が禁断の愛を燃え上がらせる第一幕と…

マゼール・バイロイトの「リング」(1969年)

オペラファン、それも古いものが好きな人には良いオンラインショップを発見。 きっかけは、マゼールのバイロイトでの「リング」。今から20年以上も前、日本で1968年の公演の録音が一瞬市場に出たが、その後は再発売がないため、ヤフオク等で結構高値で売ら…

カラヤンのジュピター交響曲(1957年)

オーストリア放送の1957年のザルツブルク音楽祭でのカラヤンの演奏会の記録から、モーツァルトのジュピター交響曲のフィナーレ。全身の毛穴から精気が噴出しているような凄まじい気迫。この楽章の演奏としておそらく世界最速の5分56秒。カラヤンは当時49歳。…

ブルックナー 第四番の名盤   上岡、ヨッフム、朝比奈、クナッパーツブッシュ

上岡敏之さんのブルックナー。先日、第七番について先日書いたが、第四番も同じヴッパタール交響楽団との録音が出ている。http://www.octavia.co.jp/shop/exton/005870.html 第四番は、第七番に比べると正直中身がそれほどしっかり詰まっている音楽ではない…

ギュンター・ヴァント  90年代の 巨匠

15年前くらいに亡くなったギュンター・ヴァントというドイツの指揮者がいる。90年代半ばからその死までの数年間ほとんど「神格化」された存在になっていたが、80年代までは、堅実だが地味なドイツの中堅(といっても70歳を超えていたが)という感じ…

上岡敏之 新日本フィルとのブルックナー第七番が楽しみ

昨年、上岡敏之さんが新日本フィルとの定期でブルックナーの第9番を取り上げて、ライブのCDも出て、賛否いろいろ評判となったが、今シーズンにはいよいよブルックナーの第7番を取り上げるらしい。演奏会が来週に迫ってきた。 上岡敏之さんのブルックナー…