2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ショルティ・ノーマン・ロンドンフィル ベートーヴェン第九

you tube でいろいろな第九の演奏が載っているのでパラパラ見ていての印象。全体として、一昔前(80年代)くらいまでの演奏の方が個性的で、ユニークなものが多い。たとえば、ショルティが86年のプロムスでやったこれ。1:17:20からの大詰めのとこ…

内田光子 モーツァルト ピアノ協奏曲第27番

久しぶりに内田光子とテイトのコンビでモーツァルトの27番のピアノ協奏曲を聴いた。 以前、ユング学者の河合隼雄氏が「モーツァルトは、彼自身の音楽の犠牲者のような人です」という趣旨のことを言っていたが、すべての苦難を乗り越えて悟りの境地に入ったよ…

バーンスタイン、クリスタ・ルードヴィッヒ  マーラー大地の歌のリハーサル

アルトのクリスタ・ルードヴィッヒが、バーンスタインと「大地の歌」をやったときに、あまりにテンポが速くて歌詞がついていけないと文句を言ったら、バーンスタインから「どうせみんな(歌詞なんて)聞いていないから、どうでもいいんだ」というようなこと…

チェリビダッケ・ミュンヘンフィル ブルックナー 第九交響曲(リハーサル)

チェリビダッケがまだ元気だった91年のブルックナーの9番のリハーサルの貴重な映像。当時すでにドイツでトップクラスの水準になっていたミュンヘン・フィルを相手に、子供に噛んで含んで教えるように、細かな楽器のバランスやら、リズムやらを、いちいち…

ジョナサン・ノット・東京交響楽団 マーラー 第七交響曲

ちまたで評判のノットと東京交響楽団のマーラー。今回は第七番。 前半がベルク。オペラ「ヴォツェック」の一番緊迫した場面のような音楽が20分近く続くといった感じの非常に表出力の強い音楽。感心するとともに少しくたびれる。 メインのマーラー、とりわけ…

ニューヨークMETのフラグスタート

ニューヨークMETのロビーの地下にある「歴代、METに出演してきた音楽家の肖像・胸像」コーナー中のキルステン・フラグスタートの肖像。 20世紀前半の不世出のワーグナー・ソプラノとして名高いが、残念ながら、完全に盛りを過ぎた1952年のフルトヴェン…

小澤征爾・ベルリンフィル(ライブ)  ベートーヴェン・交響曲第七番

若い頃の小澤征爾がベルリンフィルとやったベートーヴェン7番(ライブ)。フィナーレ(29:30~)が途中から驚くほど速くなる(34:17あたり以降)。最後は、クライバーやフルトヴェングラーのライブよりも速く、凄い。本人はこの演奏の出来に不満だったというが…

オスカー・ワイルドの「サロメ」

オスカー・ワイルドの「サロメ」読了。この戯曲によるR.シュトラウスのオペラは、有名な「七つのヴェールの踊り」が、ぎんぎら銀の極彩色のストリップ音楽になっているが、戯曲原作では、そのシーンは、(Salome dances the dance of the seven veils.)との一…

シノーポリ・ウィーンフィル シューマン 交響曲第二番

近所の公立図書館の閉架書庫からアナログLPを発掘。 八十年代半ばに異常なくらい話題になったシノーポリの録音。精神科医の資格を持つ指揮者という話題をフルに活用したいというマーケティングでしょうか。指揮者本人による作曲家の精神分析の論文の訳まで…

映画「パルジファル」(1982年)

1982年製作の映画版「パルジファル」を見た。本作で特筆すべきは、事前に録音された音楽にあわせて、歌手とは異なる俳優が演技をしていること。近年は、大昔のワーグナー歌手のように声は立派だが、容貌はちょっとという人は減っているが、こういう映画だと…

小澤征爾・ウィーンフィルのシューベルト「未完成」

小澤征爾・ウィーンフィルのシューベルト「未完成」の演奏会の録画を観た。例の、指揮台でメータと一緒にワルツを振っていた演奏会のもの。 コントラバスも7本いる大きな編成の豊かな響きで、思いっきりゆっくりした演奏。 カール・ベームが最晩年に日本に…