ショルティ・ノーマン・ロンドンフィル ベートーヴェン第九

you tube でいろいろな第九の演奏が載っているのでパラパラ見ていての印象。全体として、一昔前(80年代)くらいまでの演奏の方が個性的で、ユニークなものが多い。たとえば、ショルティが86年のプロムスでやったこれ。1:17:20からの大詰めのところなど、ほとんど音楽が止まらんばかりのスローテンポで、外連味たっぷりなあたり。下品だけど面白い。そのあとの1:17:58~でショルティが両手をバタバタ振り回しているのも可笑しい。多分、日本で最後まで人気が今一だったのはこの指揮姿にも原因があるのではと思う。ソプラノのジェシー・ノーマンも目玉だったと思うが、このyoutubeの貧弱な音響でも他の歌手を圧倒する声量とともに、何かに酔ったようなノリノリぶりがすごい。1:16:00以降を見ると、「知性的」とかいわれる彼女のイメージが吹き飛びます。 ショルティもこの10年後に見たときは全然別人で、大河が流れるような滔々とした演奏をしていましたが、このころの元気満々な演奏の方が面白い。

https://www.youtube.com/watch?v=OwAtMEbp0N4