ベルリンフィルのデジタルコンサートホールが無料開放されている機会に、ペトレンコの公演をいくつか見る。 就任演奏会のメイン第九。 一言でいえば速くて引き締まった演奏。ベルリンフィルでいえば、アバドの全集の第九と基本的な骨格は非常に似ていると思…

カラスがイゾルデの愛の死を歌っている音源を発見。歌唱はごく常識的な感じだが、イタリア語で歌っているのが珍しい。ただ、あまり違和感を感じないのが意外。イタリア語は実に音楽的な言語で、大抵のメロディーに合ってしまうためか。 https://www.youtube.…

ニューヨークMETのロビーの地下にある「歴代、METに出演してきた音楽家の肖像・胸像」コーナー中のキルステン・フラグスタートの肖像。 ２０世紀前半の不世出のワーグナー・ソプラノとして名高いが、残念ながら、完全に盛りを過ぎた１９５２年のフルトヴェン…

昨日行ったコンサートのアンコールで、期せずして「ジークフリートの葬送行進曲」を聴いたことで、ワーグナー欲？が久々にむらむらと刺激されて、家族が出かけている昼の間、「ニーベルングの指輪」から拾い聴きをした。「ジークフリート」第３幕の大詰めと…

先日、しきりにFallen Angel（堕天使）という言葉がでてくる会議があった。無味乾燥な用語（と中身）の多い金融関係の会議の中では珍しく「えっ」と耳をそばだてたくなる。その時のテーマは保険会社の資産運用だったが、要は、投資適格から投資不適格に滑り…

トリスタン第二幕の珍しいライブ録音を発見（1981年タングルウッド。ちなみにオケは小澤征爾とボストン響）。放送のエアチェックらしく、音質は悪いが、まだ若かったジェシー・ノーマンのイゾルデは凄い。何という声、何という歌。ノーマンは、カラヤンとの…

イゾルデの愛の死を２台のピアノでやっているなんとも素敵な編曲、素敵な演奏！ この曲は、ソロピアノでやるときは、さすがにアクロバティックな面が前面にでてしまいますが、２台のピアノでやると、二人とも余裕が出てくるせいでしょうか、細かなところまで…

去年の続きの大植のトリスタン第２幕を聴く。 冒頭から快適なテンポで始まり、逢引を待つイゾルデの気持ちとは裏腹になかなか遠ざからない狩猟の角笛を表すホルンのやり取りは、随分と凝った感じのやり取りとなっていて、おもしろい。第二幕も特に最初の部分…

大植英次が、東洋人として初めてバイロイトの指揮台に立ったと話題となった２００５年バイロイトのトリスタンを聴く。年末恒例のＮＨＫ・ＦＭの深夜放送で録音したが、これまでゆっくり聞き返す機会がなかった。もう８年も経ってしまったことにちょっとした…