ベームの耳

R.シュトラウスオーケストレーションは各パートとも異常に難しい上に、相互に複雑・精緻にinter-connectedになっている。
 
プロの耳が凄いと思うのは、こういう音楽の斉奏を聴いて、どのパートがおかしいか、パッと指摘できること。
 
このビデオでは、カール・ベーム交響詩ドン・ファン」をリハーサルしているが、演奏を15秒ごとくらいに止めて、「第三トランペットが音量足りない。もっと前に出て」とか、「トローンボーンが三拍目で遅れた」とか、タイプミスを探すみたいな細かな指摘を繰り返している。
 
指摘されてみるとなるほどそうなのだが、どこがおかしいかを瞬時に聴き分ける聴力がすごい。まあ、ベームは特に耳が良かったので有名ではあるが。