クライバーの運命ライブ(1978年、シカゴ響)

大学時代、先輩からCDを借りて一聴驚愕した懐かしの録音。

 

クライバーベートーヴェンのライブといえば、第七番と第四番が、日本の人見記念講堂でのものをはじめ多数残っているが、運命(第五番)はこのシカゴ交響楽団との1978年のものしかないのではないか。

 

あの、あまりにも有名なウィーンフィルとのスタジオ録音の数年後のもので、基本的なスタイルはほとんど変わらないが、やはりクライバーのライブだけあってドライブがかかって更に壮絶な演奏。

 

今年はベートーヴェン生誕250年。世界中のプロの音楽家の方々に訴えたい。そろそろここ四半世紀くらい流行している、小編成でこじんまりとまとめた座敷犬みたいなベートーヴェン演奏はやめて、そろそろ、こういう狼のような野性味あふれるベートーヴェンに戻りませんか。

 

一緒に入っている「魔弾の射手」序曲も、例の後半の急に長調の和音が響く部分の、天井が抜けるようなフォルテッシモの部分など凄い。クライバーが、あの輝くような笑顔で指揮棒を振りまわしている姿が目に浮かぶ。

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-Symphony-No-3,-etc