レヴァイン・バイロイト ワルキューレ・ジークフリート

90年代半ばにFM放送で録音したレヴァイン指揮のバイロイトワルキューレと、ジークフリートを途中まで聴いた。

レヴァインのはテンポがかなり遅く、良く言えば大らか、悪く言えば緩い印象を持っていたが、オーケストラは昔の巨匠のもののように巨大ではないが、劇の内容に細かなところまで寄り添って雄弁なもの。演劇的というか。

他方で、ジークフリート役のヴォルフガング・シュミット、90年代に一世風靡したヘルデン・テノールだったが、声量は凄いが、声が致命的に品が無くて残念。ジークムントのポール・エルミングは真摯で清潔感あり、悲劇の英雄らしくて良かったが、彼は少なくともこのプロダクションではなぜかジークフリートはやらないらしい。

ブリュンヒルデ役のポラスキも強い声で役にはあっていると思った。トムリンソンもこのころのヴォータンは大体彼だったなと。

などと思いながら、ググっていたら、当時のニューヨークタイムズの批評が出てきた。スマホ一本で四半世紀前のオペラの批評がすぐ出てくるとは便利な時代。歌手への評価はほぼ同じで違和感ない。

 

https://www.nytimes.com/1994/08/01/arts/opera-review-die-walkure-siegfried-bayreuth-ring-embracing-stylistic-diversity.html?fbclid=IwAR1cd3fgA41Ww2wS3B9Vi25ss6Bmdd3qZDnKKy02JdluIcir4EQgnXOWbLI