ケルン放送響とドレスデン国立管のR.シュトラウス

今日の午後は、R.シュトラウスの「英雄の生涯」(ビシュコフ・ケルン放送響)と「ツァラトゥストラ」(シノーポリドレスデン国立管弦楽団)を聴いていた。
 
いずれも1998年の来日公演の記録だが、こうした続けて聴くと、ドレスデン国立管が圧倒的に上手。管も弦も音色が独特なのに加えて、ここぞというときの縦の線がピシッとあった直角な響き。なんにしても指揮者がシノーポリなので、途中急なテンポの変化とかいろいろ変なこと(失礼)をやるのだけど、余裕をもって対応している感じ。
 
ケルン放送響も、80年代のベルティー二のマーラーとか素晴らしい演奏の伝統があるのはよく知っているけど、シュトラウスの大曲でドレスデンのと比べてしまうと、かなりはっきり遜色ある感じ。
 
ドレスデン国立管は、昔のクライバーとのトリスタン全曲とかでもはっきりわかる、独特の暗い音色が持ち味で、90年代半ばにオペラハウスで聴いたときもその響きは健在だった。この98年のシュトラウスでもその響きがするが、20年以上たった今、どうなっているのか。