カラヤン

カラヤン・ベルリンフィル マーラー第九(1982年(ライブ録音))

カラヤン・ベルリンフィル マーラー第九(1982年(ライブ録音)) カラヤンのマーラー9番。1979年のスタジオ録音が優れていると思っているが、「1982年のライブ録音はそんなに悪かったかな」と不安になって、聴いてみた。 会社等の仕事でも、不慣れな分野を…

カラヤン・ベルリンフィル マーラー第九(1979年(スタジオ録音))

昨晩ノット・東響のマーラー・一番の映像を少し観たせいで、聴きたくなってしまったものだが、やはり、爽やかだが若く薄味の本年モノの白ワインのような「一番」ではなく、経年変化でこってり重く渋みにも欠けぬ赤ワインのような「第九」を選ぶ。マーラーの…

【バーンスタインのマーラー第九③】高関健氏の証言

カラヤンのアシスタントをしていた高関健さんへのインタビューで例のバーンスタインVSベルリンフィル演奏会について言及があった。 「あの歴史的なバーンスタインとベルリン・フィルとのマーラーの第9番も練習から全部見ました。あの時はすさまじかった。…

【バーンスタインのマーラー第九②】カラヤン執念の東京リハーサル?

徳岡直樹氏のオーラルヒストリー探求恐るべし。バースタイン・ベルリンフィルによるマーラー第9(1979年10月4,5日)に関連した追加情報。 (注)この話題に触れた徳岡氏の動画は、残念ながら徳岡氏のページがYoutubeからニコニコ動画に移転した際に消去され…

アバド・ベルリンフィルのベートーヴェン交響曲第三番(1995年ライブ)

アバドの新旧のベートーヴェン交響曲全集(80年代半ばのウィーンフィルとのものと2000年前後のベルリンフィルとのもの)は、同じ指揮者のものとは思えないほど違いがあるが、いつ頃、演奏スタイルの変化が起きたのかに興味があった。 この1995年のエロイカは…

マーラー 第五番 名盤 (ワルター・ウィーンフィル)

1938年(昭和13年)録音のBruno Walterとウィーンフィルのマーラーのアダージェット。 水色に透き通った空のような淡い音色なのは、戦前のウィーンフィル特有のものなのか、古い録音のせいか分からないが、近年では10~11分はかかるのが当たり前のこの楽章を…

アバドの2つのベートーヴェン交響曲全集をどう評価するか。

最近、日本のアマゾン・プライムで、アバドが80年代後半にウィーンフィルと録音したベートーヴェンの交響曲全集が無料で聴けるようになったが、これが面白い。アマゾン・プライムでは、これまでも、2000年前後にベルリンフィルと入れた全集も無料で聴…

ブニアティシビリ・上岡敏之・新日本フィル チャイコフスキー・ピアノ協奏曲(2017年11月17日)

(2017年11月17日の演奏会備忘) 上岡敏之・新日本フィルとの演奏会。ブニアティシビリはチャイコフスキーのピアノ協奏曲で登場するが、チャイコフスキーを挟んだ前後が、ベックリンの有名な絵画「死の島」をモチーフとした2つの作品。冒頭がラフマニノフの…

上岡敏之・新日本フィル ブルックナー第六番

(2018年4月の書き込み(備忘)> 昨晩は不意に上岡敏之指揮の新日フィルの演奏会へ。ピアニストにフランスの女流ケフェレックさんを迎えたモーツァルトの24番のコンチェルトとブルックナーの隠れた逸品「第六交響曲」と素晴らしいプログラム。 モー…

マーラー・第五交響曲 NTTフィルハーモニー管弦楽団

(2018年6月の書き込み(備忘)> 今日は、家人の知り合いが出演するオケのコンサートへ。メインはマーラーの五番。 すっかり通俗名曲みたいになった感もあるが、改めて聴くと、実に苛烈で厳しい音楽だと思う。特に「嵐のように」との指定のある第二楽…

ビシュコフ・ベルリンフィルのショスタコーヴィチ第5番 メルカリでゲット

「男はメルカリ、女はヤフオクが好き」という見出しを最近見たような気がするが、確かに、使用体験からいうと、ヤフオクのオークションは最初の値段は安くても、最終的な競り値はまさにfair valueというか、ぼったくりもお買い得もあまりないところに落ち着…

カラヤンのベートーヴェン

カラヤンのベートーヴェン、このYoutube予告で久しぶりに聴いたが、鋼鉄の巨大戦車が迫ってくるみたいな本当に凄い音。分厚い中低音に支えられたピラミッド型のトーンバランス、黒檀のように磨き抜かれた音の質、それに弦楽器から松脂の粉が飛んできそうな迫…

フランツ・エンドラー著「カラヤンの生涯」

フランツ・エンドラーという人の執筆したカラヤンの伝記(「カラヤンの生涯」。ベネッセ社。1994年)を読んだ。 エンドラーというのは、既に亡くなったウィーンの音楽評論家。19世紀の有名なハンスリックの関わっていた雑誌の学芸部長も勤めており、ウィーン…

若き日のメータの「復活」

20年以上も前ドイツに留学していた頃、同じくドイツに留学していた職場の同期と一緒にベルリンに旅行に行った際、ズービン・メータがベルリン国立歌劇場のオーケストラと合唱団を振って、マーラーの「復活」をやっている演奏会があるので、でかけて行った。…

フルトヴェングラーのジークフリートの葬送行進曲

すべて60年以上前の古いものであるにもかかわらず、フルトヴェングラーの幾つかの録音は今でも魔力的としか言いようのない独特の魅力を持っていると思う。たとえば、1954年にウィーンフィルと入れたワーグナーの葬送行進曲のスタジオ録音。 以下のYoutubeで…

カラヤン ドキュメンタリー

先週日曜日のNHK-BSプレミアムシアターで放送されたカラヤンを回顧するドキュメンタリーを見た(「カラヤンーセカンドライフ」。オーストリアの放送局が2012年に製作)。 http://www.gramophone.co.uk/review/karajan-%E2%80%93-the-second-life …

カラヤン最後の第九。呪縛からの解放

久しぶりにカラヤン、ベルリンフィルのベートーヴェン第九を聴いた。1984年録音で、この時カラヤンは76歳。この曲の正式な録音としては最後のものになる。頂点にあるもののみの持つ強さと輝きに満ちた77年の録音に比べると、84年の録音は随所にかすかな衰え…

「ニーベルングの指輪」(カール・ベーム、バイロイト)

ここしばらく、通勤途上に、ベームの「指輪」を聴いている。片道30分程度なので、二週間で四部作全部が聴く計算になる。 ベームの「指輪」をじっくり聴くのは、中高時代以来、約30年ぶりになるが、細部に至るまで、当時の記憶と感動がよみがえってくるよ…